2009年04月09日

帰らない旅

仕事の締め切り延びた。つうか、他の人が遅れだしたタイミングに主張して、強引に延ばした。文句は来ない。イエーイw

時間が出来たから、旅行中から書いてた文章に手直しして載せてみる。


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旅をする主人公、という漫画・アニメが好きだなと思う。それも帰らない旅が好きだ。

ハンタの主人公や私の好きなサブキャラのいる幻影旅団は帰る場所があるような無いような人々だ。この先年老いてどこかに定住することがあるにしても彼らはそう簡単に故郷には帰らないような気がする。

ハガレン第一期アニメも、その映画版(シャンバラ)も、色々好みは別れるものの、両方とも「帰らない旅」を描いているという意味で好きだ。
特に、ウィンリィファンには申し訳ないのだけど「リゼンブールには帰らない」「それぞれの道を行く」「先に何が待ち受けているのか分からない」あたりにぐっときてしまった…。

(エヴァとブレイブはちょっとまた違うところが好きなのでこの際脇に置いておく。)

こんな風に思うのは、自分が十代の頃からどこかに行きたいと思い続けているからなのだろう。
そして本気で、自分がこれからどこにいくのか、私はまだ知らない。

ここ数年に関して言えば、自分は意外と同じ所に留まり続けているなという感覚がある(今は中高時代を過ごした街に、実家の近くに住んでいる)、その一方で、来年、再来年にはどこに行くか本気でわからないという現実がある。
(事実、とことん流動的な身分なので、まだ可能性段階だけど関東以外の地方に行く話が無いわけではない)。


ふと考える。

ごく伝統的(?)な日本的な幸せ、成功のイメージっていうのは、やっぱり同じ場所(日本)に住んで、普通に定収入があって持ち家があって、親の介護とかきちっとやって、出来れば同居もしてあげてみたいなところなのだろうか。

日本の有名な小説や映画で帰らない旅をする主人公というのは、あまり知らない。テレビドラマでもあまり見ない。
どちらかというと定住して家族がいて、しがらみがあるけどそれを解決して…みたいな話が多い気がする。
海外名作で(それこそ「家なき子」とか、神話だけど「ユリシーズ」とか)放浪や移住の話が目につくのに比べると少なめな印象があるのです(統計取ったわけじゃないですが…)。

だけど一方で、日本アニメに目を転じると、何故か旅をする主人公は多いんだよね。例えば松本零士とか(銀河鉄道999とか、キャプテンハーロックとか)に始まり、ガンダムは宇宙移民の話だし、ドラゴンボールだって旅の話。
ていうか、敵をやっつける系の冒険モノは大抵が旅の話になる。
そして主人公の境遇を見ても、おうちがしっかりしてる子よりは孤児や片親家庭出身者がわんさかでてくる。これも不思議。

(そういえば日本の戦後漫画の担い手に、大陸引き上げ経験のある旧満州出身者がかなりいるようで、この辺の人生経験の違いが作品世界に反映してるかもという説を聞いたことはあります。例えば赤塚不二雄は満州生まれ。松本零士は違うけど。)

自分は中高時代、日本の実写映画やドラマ見る気にあまりなれなくて、アニメにはまりこんでいった人間なのですが、そういうのってこの辺があるかなと思うことがあります。特にテレビドラマが見たくなかったなあ。「等身大の恋愛(もちろんヘテロ)」とか「家族」を描いたようなのが本当にだめだった。

色々と行き詰まった思春期だったためか、そういう物語をみると「今居る場所で家族や友達と楽しく暮らそうよ(そうできない奴は負けだよ)」というメッセージに満ちているように感じちゃって、げんなりしていたというか。

本当に、心の底からどこか行きたかったからねえ。

そして今でも、小規模とはいえ移動し続けることが出来る職業というか、境遇にあることが出来て良かったと思っている。

別に家族や友人達は今でも好きだし、色々なことに感謝してはいるのだけど。
動いている、動ける、来年も再来年も色々な場所で違う人に出会えるっていう実感が自分のような人間には必要なんだと思う。
そして周囲の人間にもそういうやつだって、もう思われてるみたいだし。





以下、ごく一般的な話として…

どこかに行きたい、別の場所に新天地を求めたい、といった発想を「逃避」と呼ぶ人もいるようだけど、物事には常に二つの面がある。
一つのことを逃げる、目を背けて別の場所を目ざすと言うことは、他の物を視野に入れることでもあるし、新しい別の世界と向き合うことでもありうる。

三十路の実感として思うに、いつもそれに付き合ってなきゃならない、たった一つの「現実」なんて物はこの世にはない。つか、無かった。
まあせいぜい、逃げてみてぶちあたる現実の方が、実はもといた場所よりも厳しかった!(敵が増えたり、多くを失ったり、もしくは単純に破滅的だったり…)ということがあるくらいだ。

でも例えそうなったとして、それも人生だよね。


…あれ、何かエヴァみたいな話になったなw


posted by サキオ at 12:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画・アニメ・映画批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大変ご無沙汰してます。サキヲさんのエントリ、久々にパソで読みました(苦笑)。

で。

@ごく伝統的(?)な日本的な幸せ、成功のイメージっていうのは、やっぱり同じ場所(日本)に住んで

厳密に言えば、あたし、ココまでは既に当てはまってないんですよ。生後3年でいきなり2回移ったらしいですからw
5年に1回くらいの割合で引越しがある人生だから。さきをさんと知り合ってからだって既に1度あったし、今年の末にはまたどこかに行くことになりそうですしね。
まあ、1箇所を除いたらすべてバスの料金が定額の土地ばかりでしたけど(だから東京23区のほぼ4分の1に居住経験がある)www 
生まれた頃住んでた土地なんて、よほどお金稼がなきゃ二度と住めないような場所w
だから「いつものメンバー」「いつもの場所」に対する憧れがある。今では同人誌における「故郷なジャンル」にも帰れなくなってしまっているし(苦笑

その種の人生経験や居住経験は、生来の性格と絡まって、読書傾向・萌えツボや作風や人生観などにけっこう影響を及ぼすのかもしれませんね。興味深いエントリでした。さきをさんのはそういうのが多いけど。

さきをさんが関東を出てしまう前に1度お会いできたら良いなと思いました。
Posted by べにすずめ at 2009年04月09日 16:09
どうもご無沙汰してます〜!
コメありがとうございます!!

興味深いと言っていただけて嬉しいです(´∀`*)

べにすずめさんもお引っ越しのおおい人生だったのですね。
私も言われてみれば、子どもの頃は二年に一度引っ越ししてましたね。
21世紀に入ってからも三回くらいは引っ越しした計算になる…のかな。

「いつものメンバー」への憧れというのは、私もある程度あるような気がします。
ただ同時に私の場合、「メンバーが固定化すること」への漠然とした恐怖みたいなのもあって、アンビバレンツな気持ちといつも生きているようなところもあります。「この人達とずっと一緒にいたい」と「この人達とばかりずっと一緒で、他の世界が遠くなったらどうしよう」という気持ちが一緒に来るんですよね…。だから旅立ちたくなってしまう。
何だかちょっと困った精神構造ですw

関東を出るというのは確かな話ではなく、実はあの記事を書いた段階より可能性がちょっと減りました…。
今色々な方向性をトライしているところなのです。
でもそのうち是非お会いしたいですね!
Posted by 管理人 at 2009年04月11日 14:00
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