2011年06月12日

書くこと(と描くこと)について考えた

ちょっと前に書いた夜中のたわごと的な何かを勢いでうp。


人はコミュニケーションに生きる動物だが、その中でも文章を書いたり、絵を描いたりするのを好む者は、現実の人間関係、例えば日々の会話や動作、肉体的接触などで処理しきれない部分を多く持っている人間なのではないかと考える。
もちろん、全員がそうじゃないかもしれない。だが特に関係性について多く書く(漫画の場合は描く)人間は結構な割合でそうじゃないかという気がする。
少なくとも自分はそれに当てはまる。


コミュニケーションへの欲求が強すぎるのかもしれない。
特に紙の上に残したいという気持ちの裏には、音声言語じゃ物足りないという感覚があると思う。
すごく理解してくれる友達、家族、恋人のような人がいたとしても、音で聞いている限り、すり抜けてしまう。時間と一緒に流れていってしまう。それに焦る。
メールやメッセージを交換するにしても限界はある。自分のつぶやきを相手に時間を使って読ませることとか、返事を書かせることなどを考えると、一方的に言葉や画像を送り続けるわけにはいかない。
何より問題は、自分が伝いたい内容がありすぎると言うことだ。しまいには誰に伝えたいのか分からなくなってくるくらいに。

誰かに拾ってもらいたいが、目の前の特定の誰かに聞かせたい見せたいかというとそうでもない言葉やイメージがたくさんある。
究極の所それは何年か後の自分でもいいのかもしれないが、それでは寂しいような気もする。わからない。
いずれにせよ、とにかく言葉(もしくはイメージ)を残さずにはいられない。
そんな曖昧な気持ちに浸されながら、ひたすら描き、書いている。





以下は特に文章を書くことについて。

人はものを書くとき多かれ少なかれ、程度の差はあれ孤独になる。
だけどある種の皮肉であり救いでもあるのは、そうして書かれた孤独な言葉が、例えば今ここでこうして在るように、不特定多数へとつながるものになりうるということだ。特定の愛しい誰かに向けた音声言語が、それを発した人と受け取った人、二人の世界に留まり外に流れ出ることがないのと違い、孤独の中、書かれ刻まれた文字は無限の不特定多数へと開かれることになる。
これもまた不思議な逆説で、だから書くことはやめられないのだと思う。


posted by サキオ at 02:43| Comment(2) | TrackBack(0) | ただの日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
サキオさん、こんにちは。

コミュニケーションの欲求が強すぎるから、か(書・描)かずにはいられない。
面白い一説です。

ところで以前から気になっていたのですが、私は文字書きなので書くほうに限定ですが、サキオさんにとって文字書きって何ですか?
昔にその分野を専攻していた身からすると、小説や詩、脚本などと、そういった表現物に言及する論文などと、はっきり分かれる意識があります。
私にとって文字書きは前者を言いますが、サキオさんにとってはもうちょっと広義なのでしょうか。
Posted by 縞 at 2011年06月12日 10:48
どうも^^ コメありがとうございます。
縞さんは文芸・文学表現に関する分野がご専攻だったのですね。頷ける気がします。

確かに私のこの「文字を書く」は、もう少し広いです。
事務的な記録(議事録や報告書、数表など)以外の一切が入っている感じですね。
「文学作品」「評論」「思想」「論文」など文章による色々なジャンルは沢山ありそれぞれ性質が違うとは思うのですが、それらジャンルをそもそも成立させている根源欲求に、「自分」の主張や存在を刻もうとする何かがあるような気がしたんです。
自然科学の「論文」ですら一種の自己表現に関わると感じています。何故なら、あれは「他の人がまだ言ってないこと」を主張するものだから。自由度はすごく低いし、たいていの人は大きなプロジェクトの歯車になってしまっていて、そこに自分の存在が刻まれているという自覚もほとんど無いんですが。人文社会系だともうちょっとこの辺、「私」を出せると思いますね。哲学とか特に。
ただもちろん、「私が感じるけれど証明はできない世界」を扱う分野であろう文学・文芸が一番「自己」の表出としては純度の高い形式ではあるだろうと思います。


ちなみに、あとで思ったのですが、「コミュニケーション」よりは「表現」とする方が美しいというか、人文系ぽくてよかったかもですね。
「コミュニケーション」だと人間のやりとりを「情報」の交換として捉えるような冷たい響きがあるかも…。
昨今流行の「コミュ力」などで変なイメージがついてるところもありますし。

Posted by サキオ at 2011年06月12日 14:23
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