2008年04月28日

青い花第三巻感想+百合とヤヲイ考察

志村貴子さんの『青い花』第三巻を読みました。
(アフィリエート、第三巻のリンクがまだ使えないので、第二巻で失礼します。)



毎度ながら、心の機微を絶妙に描き、ぐっと人を惹き付ける展開です。
ただ、作品の完成度とは別に、ごく主観的な話として、先行する第一巻、第二巻に比べてこの第三巻にはあまり萌えませんでした。

以下、ごく主観的な感想を述べます。しかもネタバレ含みます。
この漫画、世間的には(作者自身の意図は知りませんが)いわゆる百合に分類されるようで、例えば舞台がミッション系女子校だったりと、「お約束」が随所に散りばめられてます。
しかしそういう現実離れしたファンタジー感を取り入れる一方、キャラ造形がいきいきとしてて、絶妙なさじ加減での生々しさがあったりします。

例えば、主人公であるふみちゃんと、ちょっと前までその「恋人」だった杉本先輩(女性)二人、お約束な感じがありながらも、キャラとしてかなり生々しいです。

この二人の内、私はこれまで杉本先輩に萌えてました。ていうか、素直に好みのタイプでした。感情移入も一番しやすかったかもしれない。

第二巻までの話をネタバレしてしまうと、杉本先輩は外見、むちゃくちゃタチっぽいです。そして主人公のふみにいかにもタチっぽく迫って、つきあい始めます。
しかし話の展開と共に、もともとは彼女、中学生の頃に学校の先生(年上の男)が好きだったという過去が明らかになり、私は、この「タチっぽい人がバイ、しかもロリータの頃に年上の男が好きだった」という設定がもう自分の萌えツボでたまらん!と思ってました…
しかもその上、第二巻にかなり劇的な展開があったため、「ひょっとして、厨房時代に先生と経験済み?!」と勝手な期待までしていたのでした。ごめんなさい。

しかし第三巻を読んで、二人は清い関係だったとわかりました。しかも追い打ちをかけるように、杉本先輩は外国留学とかで話からいなくなってしまうので、正直かなりがっかりしてしまったのでした…。

同時に、私は大いなる勘違いをしていたことに気づきました。
どうしたわけか、この漫画の主要人物はふみちゃんと杉本先輩だと思いこんでいたらしいのです。しかし、杉本先輩はサブキャラでしかなかったという事実に今更ながら気づいたのでした。

そして、改めて百合好きの方々の書評を見てまたもや私は気づきました。
彼ら彼女らは、どうやら私のような読み方は基本的にあまりしていない、つまり、主人公をはき違えるような読み方はしていないし、杉本先輩はさほど萌え対象ではないみたいなんですよね。少なくとも「杉本 エロい(;´Д`)ハァハァ」という目では見ていない…らしい。
むしろすなおにふみちゃんと、その幼なじみ「あーちゃん」との関係性みたいなところに焦点が当たっている印象です。このあーちゃんは小っちゃくてすっごい明るい女の子で、いかにもタチっぽい杉本先輩と違います。つまり、ふみちゃんとあーちゃんはいかにも「女の子」らしい子同士のカップルなんですね。

しかし私はこの「女の子」らしい子二人カップルにどうも萌えないようです。
別にタチが欲しいって言うんじゃないんです。そうじゃなくて、理由はどうも、あーちゃんが現段階では目覚めて居なさすぎというところにあるようです。
あーちゃん、とことんいい子で、ぜんっぜんエロくないんですよ。まだ女じゃなくて、「元気な女の子」ってかんじ。攻要素も受要素もない。

もう一つ意外だったのは、百合読みの方々の批評の中で、主人公のふみちゃんの人気が結構高いことでした。
意外と書いてしまったのは、実は私が正直、ふみちゃんにピンとこないからです。
いや、萌えキャラだろうってのは、客観的にはわかります。
背の高いメガネ女子で、だけど内気なはにかみやさん。色々気を遣う優しい子で、繊細で涙もろい。
でも個人的には、何か重いなあ、という感じで…。特に、彼女の恋愛のテンポについていけないなって思ってしまった。いちいち「そう思ってるんなら、なんでその場ではっきり言わないんだろ…」って感じちゃうんですよね。
正直、彼女の行動は、読んでてちょっとストレスたまるんです。それだけ、描写がリアルでうまいってことだと思うんですけど。



なんというかこう…色々考えて、ですね、

自分が、百合よりもヤヲイに目がいってしまう理由、だいぶわかったような気がしてます。
私、「あれこれ悩まずにとりあえず寝てみて、そのあと好きかどうか考える」みたいな展開が好物なんですよね。あと、「エロとバイオレンス」も適度に欲しい。性別関係なく。

で、そういうのって、今のところ百合よりはヤヲイの方が多く扱ってるんですよ。更に言えば、男女モノ漫画よりも多いかもしれない(男女モノでも南Q太とか岡崎京子とかは結構そういうのありますが。)

対して、百合は心と心が触れあう機微みたいなのをすごく緻密に描きますね。
ちょっと手が触れたことの感動とか、相手を心配して揺れる思いとか。
心と心があり、その帰結として身体の結びつきがあるという展開が全体として多い印象です。だから、相手を思う段階でものすごい考えるし、悩むし、身体に手を伸ばす前に躊躇して、回り道もする。

自分はその辺の描写に対する感性が少し鈍いのかもしれないと思いました。





コメありがとうございます!
お返事、遅れてて済みませんm(_)m
posted by サキオ at 01:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画・アニメ・映画批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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